過食症の薬物治療

薬物治療がない、多くの人にと思われている疾患も、薬物が治癒の助けになることがわかってきている。ただ、認知行動療法が大切な場合は多い。
 

ソースはKaplan & Sadock's の Synopsis of Psychiatry 原著10版の23.2 Bulimia Nervosa and Eating Disorder Not Otherwise Specifiedです。

 
Kaplan & Sadock's Synopsis of Psychiatry: Behavioral Sciences/Clinical Psychiatry, North American Edition

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  • 作者: Benjamin J. Sadock,Virginia A. Sadock
  • 出版社/メーカー: Lippincott Williams & Wilkins
  • 発売日: 2007/05/16
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日本語版もあるよ。
カプラン臨床精神医学テキストDSM‐IV‐TR診断基準の臨床への展開

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  • 作者: ベンジャミン・J.サドック,バージニア・A.サドック,Virginia Alcott Sadock,Benjamin James Sadock,井上令一,四宮滋子
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過食症については、薬物治療が有効だとの結果がはっきり出ているが、拒食症はそこそこ有効レベルであり、患者の体重が極端に減っていることを考えると、薬物療法が危険な結果を招きうるので、薬物療法は注意してほしいとの感触。

## 神経性過食症

# 定義
神経性過食症の患者は
神経性過食症の患者は神経性食欲不振症と似たところがあって、両者とも痩せたいと思っている。しかし、神経性過食症は空腹に耐えられず発作的に異常なほど食べてしまう。
神経性食欲不振症でも、大食しそのあと吐くタイプはいるが、神経性過食症が大きく違うのは、体重が標準的であるということ。

# 薬物治療
過食症については、抗うつ剤が有効とのこと。SSRIもオーケー。中枢のセロトニンレベルが上がるからじゃないかとの仮説があるらしい。リチウムやカルバマゼピンは過食の症状自体にはあまり効かないが双極性障害などを伴う患者には有効とのこと(そりゃそうだろ)抗うつ剤だけでも22%の患者は過食症の症状を治すことができるとの結果がでているが、認知行動療法と薬剤との組み合わせがもっとも優れているとの研究がある。